赤ペン親父のつぶやき

赤ペン親父のつぶやき 22話

トランプ大統領は韓国が原潜を建造するのを承認

掲載日:2025.11.08

 韓国を訪問したトランプ大統領が、2025年10月30日に自らのSNSへの投稿で、原子力潜水艦を韓国が建造することを承認したとの報道が有った。日本の近海を韓国の原潜がウロウロするようになるかと思うと気分が滅入る。

 この様な報道を見ると1974年に全く不条理なマスコミ報道によって反対運動が活発化し、開発が断念された原子力船「むつ」を思い出すとともに、未だに原発を作り続けている韓国と原発関連サプライ・チェーンが崩壊しかかっている日本では、ここでも日本は韓国の後塵を拝することになってしまうのではないかという苛立ちを抑えられない。

 あれから50有余年、原子力船の開発は大幅に遅れてしまっているが、もしも「むつ」の開発が成功しその後継の原子力船が次々と建造されていたら、今頃日本の大型船舶の推進機関はどうなっていただろうと「たられば」ではあるが思いを馳せたくなる。原子力潜水艦の建造は言うまでも無く、車両運搬用の大型船や砕氷船などは原子力推進がピッタリなので産業として成功を収めていたであろうし、原子力技術者の供給元としても大きな役割を果たせていたであろう。

 東京電力福島第一事故によって原子力発電が停滞してしまったが、もしも舶用原子炉が実用化されていれば、事故後の暗黒時代にも原子力技術者は舶用原子炉の製造、運転、保守などで途絶えることなく技術の継承が出来ていたに違いない。防衛省の有識者会議でも9月19日に「防衛力の抜本的強化に関する報告書」を公表しており、長距離・長期間の潜航を可能にするため、従来の例にとらわれず、原子力潜水艦の導入も含めた「次世代動力」の活用を検討することを提言しているので、日本が原子力の停滞状況から早く脱出するために、高市総理に原子力関係者全員に喝を入れて貰うとともに、必要な予算を早急に手当てして欲しいものである。