9月1日に新しい道交法が施行され、生活道路では速度制限が30㎞/hとなった。この規制についてのニュースを聞いた時に大きな違和感が有ったので、その違和感について考えてみた。
私なりに辿り着いた結論は、「生活道路に歩道を作らないまま、法律で規制だけする行政の不作為は糾弾されるべき」という事である。私が住んだことのある自動車先進国の英国では、生活道路には必ず段差を付けた歩道(Pavement)が有る。日本のように白線を引いて「ここが歩道です」と言って平気な国は先進国には無いと思う。英国では、大都市は勿論のこと、村に入った途端に配電線は地中化されており、必ず一段高く作られた歩道が有る。ロンドンには日本人も沢山行っていると思うが、どんな細い道路でも、自動車が通る道路であれば、幅30cm程であっても歩道が必ず作られている事に気付いてほしい。これが本当の道路行政であり、インフラを整備せずに法律で罰則だけ作って良しとする行政官の無作為は許されてはならない。
さらに不可解なのは数年前から道路に書かれている「ゾーン30プラス」という道路標識である。英語を母国語とする人にこの標識を見せたら、行政官の意図と正反対の「30㎞/h以上で走行すべき地域」と解釈するであろう。国際感覚の欠落した子供だましの字や絵を道路に描いて対策を講じたことにしていたのでは事故は減らせない。せめて、欧米道路によくある生活道路の一定間隔の盛り上がり部(スピード・ハンプという)をもっと増やして速度を上げ難くする対策を講じるべきである。海外経験のある官僚も沢山居るのに、なぜ海外ではよく見られるこの様な具体的な対策を講じることなく、国際化に反する道路標識を横行させるのかAIに聞いてみたところ、行政構造が強固な縦割り型であるため以下の様な構造的問題があるらしい。
- 国際連携ができない
- 専門性が蓄積されない
- 長期戦略が作れない
- データ・エビデンスが弱い
- 国内利害調整が優先される
- デジタル制度が遅い
以前からIOJ、SEJでは「日本の原子力規制委員会は米国NRCの制度をよく研究して、合理的な規制を行えるように改革せよ」と主張してきたが、全く反応が無い。それもそのはず、官僚には米国の制度を勉強して自分たちのやり方を改善しようとしても、行政の構造的問題によって、私達の指摘が実行できないらしい。経産省か原子力規制庁に、海外事例を考えて実行に移そうとするファースト・ペンギンは現れないものか。(E.I.記)